どれみはじめての会

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やる気を引き出すピアノレッスン

2020.7.31

今日は、ずっと悶々としていたある生徒さんのレッスンに明るい兆しがみえたお話。

 

これまで一般的に言う「筋が良い子」を何人もレッスンしてきました。

そういった生徒さんの場合こちらの期待値も高いので、本人のやる気が薄くても無理くり引っ張り上げるような指導をしてきたことも多いです。

耳も勘も良く、器用だとスムーズに進んでしまう。

「進む」というご褒美に、いつか本人もやる気を出して私の期待値に合流してくれるのではないか。

そう思うと家での練習が不足していても、レッスンの中での練習だけで〇をあげてしまうことも多くなります。

 

しかしSちゃんの場合には、それをしないようにしました。

なぜかというと、Sちゃんはレッスンに来てもなかなか弾き出さない。

レッスン開始を促してもお話をし続けたり、シールを貼るのにこだわったり、教室の物で遊んだり、ピアノの椅子にもなかなか座らないのです。

アドラー心理学で考えれば、このピアノを弾きたがらないという行為には必ずSちゃんの目的があるはずです。
その場での練習は嫌い。なぜかというと最初の1回でスラスラ弾くことができないからです。
最初の1回で難なく弾けないと目に涙をためて放棄します。

そこで、一緒に練習しようとすると「ヤダ!」と言います。

Sちゃんのこの行為の目的は何でしょう?

「弾けない箇所の曲は数回練習しないと弾けるようになれない。そんな忍耐力が必要となる曲は嫌」ということでしょうか。

または「1回で弾けない自分は嫌だ」ということかもしれません。

そして、なんとなく日々の勉強や曲の進み具合を気にする様子にお母さんの存在を感じます。

 

本当は、ほぼほぼ弾けている曲なのです。

なだめすかして、あと数回練習したら仕上がるレベルです。

もったいない、私はそう思います。

けれどもここで私が、レッスン中のほんの少しの時間だけ練習に付き合い、付け焼き刃のように丸をあげてしまったらどうなるでしょう。

レッスンでなかなかピアノの前に座らなくても残りの時間ほんのちょっとだけ練習すれば、毎回丸をもらえる。と、目的をかなえることになってしまうのです。

そうなると、「弾けないところを練習する」という自宅練習の成果の成功体験を味わえなくなってしまいます。

という事で、しばし長期戦で様子をみていたら、変化がみられるようになりました。

本人の眼差しが、「やらされてる感」ではなく「上手になりたい」に変わったのです。めでたく、良い練習成果で〇がもらえました。

頑張ったことを褒めたら、とても充実した様子でした。

この先も良い方向転換のまま進みますように。



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